注文住宅関連知識
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注文住宅の相場費用は?「坪単価」って何?

いくらでどのくらいの大きさの家が建つ?

設備仕様や建物サイズによっても大幅に価格の異なる注文住宅。
好みに応じたカスタマイズが出来るとはいえ、一般的に建築費はどのくらいになるのでしょう。
住宅金融支援機構の【フラット35】2018年度利用者調査によると下記のようなデータがあります。

注文住宅:建築費相場

平均建築費 平均建物床面積
全国 3390.4万円 126.8m² 38.3坪
首都圏 3687.8万円 125.3m² 37.9坪
近畿圏 3489.5万円 127.5m² 38.5坪
東海圏 3454.3万円 128.1m² 38.7坪
その他地域 3224.9万円 127.0m² 38.4坪

※住宅金融支援機構2018年度フラット35融資利用者調査より抜粋
※坪数は床面積(m²) × 0.3025により算出(小数点第2位切り捨て)

床面積に関しては全国平均に対して0.5坪(1畳)以内の差とほとんど違いは見られません。
対して価格は首都圏では297万円高く、その他地域では165万円低い結果となっています。

では購入者全体の70%とも言われている「土地から購入して注文住宅を建築」する方は総額いくらでまたどのくらいのサイズで建築されているのでしょう。
住宅金融支援機構に注文住宅同様のデータがあります。

土地付き注文住宅:建築費相場

平均土地建物総額 内平均建築費 平均建物床面積
全国 4112.6万円 2777.5万円 112.2m² 33.9坪
首都圏 4774.7万円 2624.9万円 106.2m² 32.1坪
近畿圏 4227.3万円 2652.4万円 111.0m² 33.5坪
東海圏 4106.5万円 2898.3万円 115.1m² 34.8坪
その他地域 3762.1万円 2865.1万円 115.6m² 34.9坪

※住宅金融支援機構2018年度フラット35融資利用者調査より抜粋
※坪数は床面積(m²) × 0.3025により算出(小数点第2位切り捨て)

首都圏、近畿圏では床面積、建築費が全国平均よりも下回っている反面、総額においては
全国平均を上回っています。特に首都圏においては総額で662万円上回っており、土地代のウエイトの高さが垣間見えます。
土地の価格は地域の相場でおおよそ決まっているため極端に安いという事はほとんどありません。
これに対して建物の価格はローコストと呼ばれる1,000万円台から中堅ビルダーと呼ばれる2,000万円台、ハイクラスと呼ばれる3,000万円台など価格には大きな幅があります。

土地から購入する方のみならず注文住宅を検討する際には様々な価格帯に目を向ける事で諦め掛けた要望が実現出来る事も多々あります。
まずは土地も建物も相場をベンチマークとして家づくりの検討をスタートしてみましょう。

建築工事費?総額と何が違う?

一生に一度の大きな買い物と言われる住宅はほとんどの方が初めて尽くしになります。
特に建築用語や資金関係の用語は日常生活では触れ合わない言葉が散見されます。
「本体工事費?付帯工事費?この2つを合わせれば総額?」
資金・費用は住宅購入の中でも非常に大事なポイント。わからない用語をまずは大枠でクリアにしていきましょう。

注文住宅に含まれる総額費用

注文住宅を建築する際には大きく分けて3つの費用に分類されます。
一般的に「坪単価○○万円」は「(1)本体工事価格」を示す事が多いですが、決まった表記のルールはありません。
この坪単価については後程、詳しくご説明致します。
「建築工事費」は(1)+(2)
「総額」は(1)+(2)+(3)
が一般的に使われる建築用語になります。

(1)主な本体工事内訳

仮設工事 外部足場や仮設電気・トイレ、養生費用など
基礎工事 家の土台部分、基礎費用
木工事 木造住宅における柱、梁など家の主要構造部分工事費用
外装工事 外壁、屋根など外部工事費用
内装工事 壁・天井クロスや床の仕上げ工事費用
住宅設備工事 キッチン、浴室など住宅設備工事費用
電気工事 スイッチ・コンセントや電気配線などの工事費用

本体工事に関しては細分化せずに予め仕様を決めて「一式」表記にする「規格型住宅」もあります。
建物外部ではありますがバルコニーや太陽光パネルも本体工事に含まれるのが一般的です。

(2)主な付帯工事内訳

地盤改良工事 地盤調査結果により地盤強度を高める工事費用
解体工事 既存の建造物を解体・撤去するための費用
外構工事 ブロック塀、フェンスや庭木、駐車場などの工事費用
造成工事 敷地の整地、土留めブロックの工事費用
引込工事 必要に応じて水道管、ガス管などを宅地内に引き込む工事費用

注文住宅費用において複雑で難しい項目がこの付帯工事と言われています。
地中の強度を測る地盤調査は例え隣地であっても結果が異なる事があります。
また高いエリアにある土地だから強いとも限りません。目安はあっても調査前に確定出来ない費用です。
造成工事は道路と敷地に高低差がある際に必要になります。
100万円単位の非常に高額な工事になる事もあるので注意が必要です。

(3)主な諸費用

登記費用 所有権表示・保存登記費用、司法書士手数料
住宅ローン各種費用 取扱手数料、保証料、火災保険料など
印紙代 請負契約書に貼付する印紙税法に基づく税金
各種申請費 住宅性能評価、長期優良住宅認定申請費用など
つなぎ融資費用 融資利用の際の着工金などの中途支払いに対する利息負担費用

諸費用の項目はローンの種類によって大きく異なります。
特に保証料は借入額によって変動しますので確認が必要になります。
金融機関によっては保証料上乗せ型と呼ばれる月々のローン支払いに内包する商品もあります。

「坪単価」って何?

住宅を建てる際によく使う言葉である「坪単価」。
注文住宅購入の際の目安になる事は間違いありません。
しかし指し示す物が担当者と異なると大きな差額が生まれます。
一般的には「本体工事費」を指しているので「建築工事費」と考えて打ち合わせると数百万円の差異が出てしまいます。
まずは目安としての坪単価を確認しつつ「何を指しているのか」を明確にしましょう。

坪単価は「本体工事費」 ÷ 「建物面積」で計算されます。
ここで大事になる事は
・本体工事費に何が含まれている?
・建物面積は延床面積でいいの?
という2点です。

まずは本体工事費について考えてみましょう。
建築見積りでは「どこで本体工事と付帯工事を線引きするか?」はルール化されていません。
一般的なベースはありますが、建築会社が独自に決めています。
新築分譲住宅やマンションのように「完成形で○○万円」となっていれば無理に分ける必要はありません。
しかし建築費目安の坪単価として考えると大事な要素になってきます。

例えば「水道管の工事費」。
道路から建物内部の各所まで繋がっており、本体工事と付帯工事の線引きが明確ではありません。
「水道は全般本体工事費」「水道は全般付帯工事費」どちらも考え得る線引き方法です。
玄関のタイルも建物内部と外部で同じような事が起こります。
他にも「建築確認申請費」や「測量・地盤調査費」などは諸費用項目として計上される事もあります。
坪単価が安くても付帯工事や諸費用が100万円高くなってしまっては計画に支障をきたすことに成り得ます。

次に建物面積についてです。
「建物の面積は1つじゃないの?」と考えるのが通常ですが、建築会社としてはもう1つあります。
「施工面積」という概念です。順を追ってご説明します。

一般的に言われる床面積は役所などに提出する「建築確認申請時の床面積」を指しています。
これは後に融資申込記載の床面積や固定資産税の計算の際など公的な申請を含めた全般で利用していきます。

対する施工面積とはどういった考えから出てくるのでしょう。
例をあげてみましょう。
本体工事費=1,500万円のプランがあります。
床面積30坪のプランですがバーベキューの出来るようなビッグバルコニー8畳がプランニングされています。
全てではありませんが、このバルコニーは「建築確認申請上の床面積」には含まれません。
つまり30坪の床面積に8畳(4坪)のバルコニーは含まれていない事になります。
バルコニーは防水など非常に費用のかかる外部空間です。
設計会社としては施工して費用もかかる空間なので「工事する床面積」を「施工面積」として考えます。
両方の坪単価を計算してみましょう。

本体工事費:1,500万円

延床面積 30坪 50万円/坪
施工面積 34坪 44万円/坪

同じプラン・本体工事費でも坪単価6万円違う事がわかります。
同様に都市部で要望の多いビルトインカーポートも緩和措置の範囲内であれば床面積に含まれません。
計算に利用する面積によって坪単価10万円変わる事もあります。
建物30坪希望で300万円オーバーすると計画の仕切り直しの可能性が高いので注意が必要です。

とはいえ坪単価は検討初期段階で有効な目安になりますので、ご説明した2つの注意点と消費税込みかどうかの3点を確認してみましょう。含まれていない事が問題ではなく知った上で打ち合わせをする事が重要です。
同じプランであっても設備などのオプション内容で坪単価は異なりますので、最終的には総額を意識して予算配分を検討する事がお薦めです。

予算はどう決めればいい?

「自分に適した予算はいくらくらいだろう?」
これは誰もが考えるお金に関する疑問です。
ほとんどの方が始めての経験である住宅ローンはお金にまつわるライフプランの中では「住居費」という項目で考えていきます。家賃と同様という考え方です。
そこでまずは現状の家賃を住宅ローンに置き換えるというのが第一ステップになります。

家賃(ローン支払額) 借入可能額
7万円 2,459万円
8万円 2,811万円
9万円 3,162万円
10万円 3,513万円
11万円 3,865万円
12万円 4,216万円

※試算条件:フラット35S利用/返済年数35年/適用金利 1.05%(当初10年)/ボーナス返済なし
(グループ会社:ファミリーライフサービス参照:2020年7月現在)

そして上記に頭金(貯金、贈与金)を加えた物が予算総額になります。
10万円の支払いは借入額が3,513万円となります。まずはこちらをベンチマークにしていきましょう。

続いて第二ステップです。
そもそも今の家賃が収入に対して適正な出費かどうかは普段考えないと思います。
そこで収入(年収)に対していくらくらい借入しているかを表したデータが住宅金融支援機構の【フラット35】2018年度利用者調査にありますので参考にしてみましょう。

借入額年収倍率実績/注文住宅:土地付注文住宅

注文住宅 土地付注文住宅
全国 6.5倍 7.2倍
首都圏 6.6倍 7.6倍
近畿圏 6.8倍 7.5倍
東海圏 6.5倍 7.3倍
その他地域 6.5倍 6.9倍

※住宅金融支援機構2018年度フラット35融資利用者調査より抜粋

ご自身の年収にお住いの地域の実績値を掛けると借入額が見えてくるかと思います。
首都圏に検討で土地からお探しの方、年収500万円→500万円 × 7.6=3,800万円
これも1つのベンチマークとしましょう。

第三ステップ、最後のステップです。
違う角度から返済額を検証し、結果としての借入額を算出します。
住宅ローンに必ず出てくる用語で「返済比率」と言われる数字があります。
これは「年収に対して1年間に住宅ローンをいくら返済しているか」を割合で表しています。

例:年収500万円、年間返済総額150万円=150万円 ÷ 500万円=30%
35%まで融資可能という金融機関も多いですが、実際の購入者はどのくらいの割合になっているでしょう。
こちらも住宅金融支援機構のデータを参照にしたいと思います。

まずは注文住宅です。

※住宅金融支援機構2018年度フラット35融資利用者調査より抜粋

注文住宅を検討している方は15%以上20%未満が一番多く、20%以上25%未満を合わせると半数になります。
ご自身の検討の際には返済比率20%で一度計算してみるのがお薦めです。
例:年収500万円 × 返済比率20%=100万円 ÷ 12ヶ月=83,333円・・・(1)
(1) ÷ (2)2,846円=2,920万円(借入可能額)
※(2)2,846円はフラット35S利用、35年返済、金利1.05%における100万円当たりの返済額

続いて土地付注文住宅です。

※住宅金融支援機構2018年度フラット35融資利用者調査より抜粋

土地付注文住宅を検討している方は25%以上30%未満が一番多く、20%以上25%未満を合わせると半数を超えてきます。
ご自身の検討の際には返済比率25%で一度計算してみるのがお薦めです。
例:年収500万円 × 返済比率25%=125万円 ÷ 12ヶ月=104,166円・・・(1)
(1) ÷ (2)2,846円=3,660万円(借入可能額)
※(2)2,846円はフラット35S利用、35年返済、金利1.05%における100万円当たりの返済額

計算上の注意点は「年収」は手取り額ではなく総支給額で判断します。確定申告をしている方は申告額になります。

3ステップ全てが出揃ったところで見比べてみましょう。今回は土地付注文住宅を検討する首都圏希望の年収500万円の世帯の例になります。

支払っている家賃から計算する 3,510万円
年収の何倍借りているかの指標から計算する 3,800万円
年収に対する返済比率から計算する 3,660万円

大枠ですが3,650万円前後の借り入れが標準的というのが見えてきました。
ここで仮に頭金300万円を加算すると3,950万円となり4,000万円以下で収めたいというおおよその予算イメージが1つ出来たと思います。

注文住宅検討のスタートとして目安が出来上がりましたが、様々な諸条件で変更を余儀なくされる事もあるかと思います。
「譲れないエリアの土地が高額」「ローンが増えてもメリットのある太陽光発電は採用したい」などの増額のご家族もあれば
「40歳なので35年返済が悩ましい」「子供が3人いるので出来るだけ教育費は確保したい」などの減額の要素も考えられます。
現在では様々なライフコストシミュレーションが可能になっていますので、個々のシミュレーションを大切に想いの詰まったオンリーワンの注文住宅を実現していきましょう。

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