はじめての家づくり。
人生で最大の買い物といえるイベントですから、家族と相談しながら情報収集の時間は十分にとってくださいね。
もちろん土地探しも時間が必要。でも、「この土地いいな」という土地に出会ったら、そこからはノンストップで動きはじめます。そのスピードに慌てないないように、土地購入のスケジュール感を理解しておきましょう。
検討したい土地が決まれば、不動産会社への購入返事は1週間!?
現地を見ながら、「この土地いいね!」と思えた時が、ついにやってきました。
不動産会社担当者に「この土地、検討したいんですが・・・」と伝えたところ「では、1週間以内で購入の最終判断をお願いします」と言われました。「えつ、1週間ですか!」とびっくり。「いいな!」と思いつつも、「もう1,2件探してみてもいいかな」とか、「どんな間取りが出来るかハウスメーカーに聞いてみよう」など迷う気持ちもまだ少し残っています。
でもこの「返事は1週間のうちに!」のスケジュール、実は一般的です。不動産は先着順、いわゆる早いモノ勝ち。エリア限定で長く探されている人もいるので、即決で購入者が決まることもあるのです。
販売する担当はお客さんが気に入ったのであれば購入を進めるために売主に対して「買いたい人がいますよ!」という打診をします。『前向きに検討したい=申込』という事になるのでここで申込書を書いて一歩前進です。申込書の正式な名称は決まっていませんが、『不動産申込書』や『買付証明書』などと呼ばれています。
一般的には『申込中につき販売停止』としますので自分だけの優先期間をもらえます。ここで「返事は1週間のうちに・・・」が関係してくるんです。仮に1ヶ月の検討期間だった場合、販売停止期間も1ヶ月になり、もしもキャンセルになった際には売主からすると1ヶ月間無駄に経過した事になってしまいます。ほとんどの方が土日などの休みの際に現地見学を行うので出来るだけ販売停止の影響が出ないように1週間と設定している事が多いのです。
ではこの申込みからの1週間とそこから契約までの期間に何をするかを見ていきましょう。
検討開始の申込みから売買契約までは2週間
申込書を書いてほぼ同時に行うのが「ローンの事前審査」です。いくら「この土地買いたい!」と言われても支払いが出来なければ買えませんよね。売主からしても契約した後にローンが通らずキャンセルになると時間の損失になるのでお互いのために銀行などの金融機関に相談していきます。
『源泉徴収票』『身分証明書』『健康保険証』などを準備して提出。審査の返答は3営業日ほど見込んでおきましょう。
同時進行して欲しいのが購入希望地の周辺環境調査。平日の朝昼夜や雨の日も見れるとより安心できます。おそらくこの段階であっという間に最終判断期限の1週間が経過しますので返答をしましょう。
購入の決断をすると不動産屋さんは契約書関連の準備を始めます。大事な契約になりますので記載事項の記入漏れなどの確認を行い、申込日から2週間後には契約締結が一般的です。
一方、準備しなければいけないものとして手付金があります。これは申込書記載の時にも確認されますが土地価格の10%が一般的です。用意が難しい際には担当に相談しましょう。
重要事項説明、売買契約を以って無事に契約が終了しマイホーム購入の半分である土地の選定が終わりました。つまり半分。残りの半分、ハウスメーカーの検討も同時期に始めていく必要があります。
こう見ていくと土地の申込みからの2週間があっという間に経過していく事がご理解いただけたでしょうか。
自身の日常生活に当てはめてストレスなく土地契約を迎えたいところです。
売買契約から引き渡しまでは約1カ月
売買契約が終わってほっと一息。としたいところですが、手付金しか払っていないので土地はまだ売主のモノです。土地代金の残金をすべて支払ってようやく引き渡しとなります。
この引き渡しまでは契約からおよそ1ヶ月で設定される事は覚えておいて下さいね。
この期間にすべき事として大きく2つあります。
1つはお金を借りる金融機関を決定して契約をする事。もう1つは建物を依頼する会社を大枠で決定する事です。
非常に大切な時期になりますので1つずつ見ていきましょう。
まず金融機関の決定ですが『土地の引き渡しに対してお金を借りる』銀行を決める必要があります。大きな金額で時間がかかりますので正式な申し込みから3週間はみておいた方が無難です。
つまり契約の1週間後には銀行を決定する事になります。今後35年間支払っていく大切な選択になりますので情報収集や相談は極力前倒しで行っておくのがお薦めです。
2つめは建物の会社の決定。『土地のローンの話なのに何で!?』と思うかもしれません。これは『住宅ローン』という名の通り『建物』に対してお金を貸すのであって『土地』のためのローンではありません。
建物が主役、土地はそれの付属となるので建物の価格がわからないとローンの決定が出来ないという事になります。理想は建物の請負契約書、少なくとも見積書は必要になりますので慌てないように準備していきましょう。
この2点を土地引き渡しまでの1ヶ月間に行います。一方で土地を現金で購入する方は金融機関の決定がありませんので多少なりとも時間に余裕が生まれます。
『この土地いいなぁ』の申込みから始まる1ヶ月半の流れは『初経験ばかり』の大忙しという事はご理解いただけたかと思います。
当然、普段の仕事や家事育児にプラスして行いますので負荷を減らすためのスケジュールを最後にお伝えしていきます。
土地の売買契約後に建築会社を検討するのは遅すぎ!
怒涛の1ヶ月半だからこそ、あえて言います「最初が肝心!」。つまり、土地を見学する時が肝心なのです。理由は、土地を見るときに、漠然とでも問題ないので『希望する建物が出来そうか』や『建物価格』がわかっていないとダメということです。そのために、やっておかなければならないことを説明します。
まず、その土地に希望の家が建つかどうかを判断できるように、建築会社やハウスメーカーに相談しておくことです。希望の間取りというより、建築費用の目安が必要です。
総予算から建築費用などを差し引いた額が、土地代に充てられる費用です。建築費用の目安があれば、○○万円の土地を購入しても大丈夫!という判断ができますね。
逆に、土地代が予算オーバーだから、「この土地は買わない!」という判断もできます。いずれにせよ、積み上げ式の予算計画は避けて総予算からの引き算で土地探しに臨みましょう。
土地申込みから土地引き渡しまではわずか1ヶ月半。いざという時に慌てないよう土地探しと同時、出来れば事前に建築会社やハウスメーカーと建てたい家の相談をして、建築費用の目安をつけておくことが大切です。しっかり建物イメージが出来ているといい土地が見つかった時に「この土地買います!」の手を挙げることができますよ。