住まいを探すときも、買った後も、
ずっと人生に寄り添うあなたのライフパートナーです。

最近閲覧した物件

  • 閲覧履歴がありません

最近検索した条件

  • 検索履歴がありません

戸建て関連知識

戸建て関連情報 戸建て関連情報

木造住宅の耐用年数とは?実際の寿命や長寿命化するためのコツ・ポイントなどを解説!

更新日 
公開日 

家は一生に一度の買い物と言われますが、木造住宅の場合、鉄骨造の住宅よりも寿命が短く、長く住めないのではないかと不安を感じられる方も多いかと思います。
しかし、同じ木造でありながら1300年以上も経過している法隆寺をはじめとして、神社仏閣は築数百年の建物も数多く現存し、もちろん、一般住宅においても数十年経過した建物があります。このように、利用の仕方やメンテナンス次第では、かなり長期間利用することも可能なのが木造住宅です。
そこで今回は、木造住宅の耐用年数や長寿命化のポイントについて解説します。

飯田グループの分譲住宅

飯田グループホールディングスは新築分譲戸建住宅で「住宅性能表示制度」4分野において全棟最高等級取得!
全国の豊富な掲載物件から、あなたにぴったりの安心いい家をご提案いたします。

飯田グループの
分譲住宅を探す

木造住宅の耐用年数は何年?

今回は一般的な戸建住宅を念頭に、木造の耐用年数を考えます。
この「耐用年数」とは、建物などの固定資産を一定期間使用することで、徐々に物理的に損耗し、その利用価値が減少してやがて使うことができなくなるまでの期間を指します。
この期間については、様々な考え方があるので、以下に紹介していきます。

法定耐用年数…22年

この法定耐用年数とは、簡単に言えば「国が定めている耐用年数」です。
なぜ国が耐用年数を定めているかというと、減価償却を行う場合に一律の基準を定めることで、会計上のルールを統一し、課税の公平性が確保できるからです。
この法定耐用年数は建物が木造以外の鉄骨や鉄筋コンクリートである場合はそれぞれ異なるのに加え、建物の用途が住宅以外の事務所や店舗の場合も違いがあります。
さらに、電気設備、給排水設備、ガス設備などの建物の附属設備に関しても細かく定められています。

減価償却と法定耐用年数の関係を具体例で表すと、2,200万円で取得した木造建物は法定耐用年数が22年であるので、1年間で償却できる金額、すなわち費用として計上できるのは下記のように100万円と計算されます。(残存価値はないものと想定します)
2,200万円(取得額)÷22年(法定耐用年数)=100万円(1年間の減価償却額)
そして22年を経過し、償却を終えれば、この建物は仮に物理的に存在し、500万円の値段が付けられるものであったとしても、「無価値」であると考えます。
このように法定耐用年数は、会計のルール上で決められたものであるため、同じ木造でも施工の良否や木の性質の違い、そして建物の現実の状態を反映しているとはといえません。
従って、あくまでも参考程度の耐用年数であると考えるべきでしょう。

経済的耐用年数…20~25年

法定耐用年数が「国が定めている耐用年数」である一方、経済的耐用年数とは経済的側面を重視した場合に建物の価値が減少し、なくなるまでの期間をいいます。
簡単にいえば「市場で売買される価値がある期間」のことです。
つまり、国が定めた法定耐用年数よりは個別の不動産の状態を反映したもので、より実態に近いものといえます。よって、不動産の評価ではこの経済的耐用年数をベースに資産価値の査定を行います。そしてその期間は、概ね20年~25年程度と考えられています。
ただし、建物自体の経済的価値が落ちないもの、すなわち良質な資材を使用し、すぐれた工法により建てられ、定期的なメンテナンスや適切な修繕がなされている建物は、築30年、築50年の木造住宅であっても経済的耐用年数があるといえます。
この経済的耐用年数は、例えば京都の中心地などは、古い住宅の方のほうがむしろ価値が高いと考えられ、内部はメンテナンスやリノベーションされているとはいえ、築100年ぐらいの住宅が取引されるのも珍しくありません。このように、地域によって価値が変わるなど物理的な要素よりも、市場に需要があるかどうかといった市場価値を含めて算出する点がこの経済的耐用年数の特徴といえます。

物理的耐用年数…65年

物理的耐用年数は、物理的に使用できなくなる(壊れる)までの年数を表しています。
第三者からみたら老朽化して価値はない、すなわち経済的耐用年数は過ぎてしまっているけど、まだ住宅は存在し住むことはできると考える場合に、建物の寿命ともいえる期間を物理的な耐用年数と考えることができます。
よって、経済的耐用年数よりはかなり長いものと言え、木造であれば60年以上、場合によっては70年や80年という場合もあります。
この物理的な耐用年数は、自然環境が厳しい地域では、住宅の劣化が著しいので短くなる傾向にある一方で年間を通して温度の変化が少なく、災害が少ない地域では長くなる傾向があります。 また、建物寿命という目線で捉えると、定期的な手入れやメンテナンスも重要な要素となり、環境、利用状況、メンテナンスなどの複合的要素によって大きく異なると言えます。

期待耐用年数について

期待耐用年数とは、国土交通省が「建物が通常想定される自然条件で標準的な維持管理がなされた場合に通常必要とされる使用価値を維持し得る期間」と提案している期間です。
経済的耐用年数は不動産の市場性を、物理的耐用年数は不動産の耐久性などを重視してその期間が決められますが、この期待耐用年数は不動産の機能性を重視してその期間を決めることに特徴があります。
具体的には建物の使用価値に基づいた耐用年数を設定するために、建物を基礎、仕上げ、設備などの部位ごとに分け、それぞれの設計、施工、維持管理の状態やリフォームの程度などを反映させたうえで耐用年数を判断します。
日本と比べ、海外では各部位ごとに細かく耐用年数をみることで建物全体の期待できる耐用年数を判断する資産査定の方法が普及しています。
この期待耐用年数の考え方が国内でも広まれば、リフォームなどを行った場合に住宅の価値が適正に反映されることになり、それにより中古住宅の流通を促進することが期待されています。

木造住宅の寿命は結局何年?

ここまで耐用年数について説明してきましたが、結局木造住宅の寿命は何年と考えるべきでしょうか。
税務上で償却が終わる=住宅の寿命ではないため、22年は短すぎます。
そうなると、経済的耐用年数の20年~25年程度と、物理的耐用年数の65年のどちらかとなりますが、実際に、住宅は第三者にとっての経済的価値よりも、自身の快適さや満足感がもっとも重要です。
「住めば都」という言葉があるように、私たちは一度住み始めたらむしろ物理的な耐用年数が尽きるまで住みたいと考える傾向があります。その上では、経済的耐用年数を気にしつつも、物理的耐用年数のほうが重視され、一般的には50年~60年ぐらいと考えることができます。

木造住宅を長寿命化させるためのコツ・ポイント

少しでも木造住宅に長く住むためには、いくつかのコツやポイントがありますが、自然環境や地域性など個人ではどうしようもないこともあります。そこで、建物そのものの工夫で寿命を延ばすアイディアをご紹介します。

コツ・ポイント1 住宅購入前に『耐震性能』は必ず確認

耐久性を考える上で、地震が多い日本では、耐震性の高い住宅の検討も不可欠です。
「耐用年数=耐久性」はあくまでも平時に利用し続けるという前提で考えられています。震度7の大地震を踏まえた計算になっていないので注意しましょう。
諸外国では100年や200年経った長寿命な住宅もありますが、やはり地震の多い国とは事情が異なります。
どこまでの安心を求めるかは人それぞれになりますが、現在は住宅性能評価書という第三者機関が評価する住宅の通信簿があります。耐震性能に関しては3段階評価で3が最高等級になりますので、耐用年数と共に確認しましょう。
「木造だから性能が低い」、「鉄骨造だから性能が高い」というご意見をよく耳にします。必ずしも鉄骨造の耐震等級が高い訳ではないので、第三者からの評価を数字で確認できることは安心につながります。

コツ・ポイント2 長寿化できるデザインを採用する

住宅では、つい家主の個性を反映したオシャレなデザインに惹かれがちです。
もちろん、デザインも機能の1つと言えるので、こだわりを持つのは悪いことではありません。
しかし、長寿化を考えたときに、必ずしもそのデザインが貢献するとは限らない場合があります。
例えば、デザイナーズ住宅に多く見られる箱を組み合わせたようなキュービックな住宅があります。屋根はフラットルーフと呼ばれる、ほぼ平らな屋根が主流ですが、住宅の長寿化のためには、通常の屋根よりも手間またはコストがかかります。
一般的な屋根には傾斜があるので雨が流れますが、傾斜がほとんどないフラットルーフは雨漏りのリスクが高まり、目に見えないような小さな穴でも水は入り込みますので、頻繁な点検が必要です。雨漏りは構造体である木に悪影響を与える一番の要因になりますので、「長寿化」や「耐久性」という観点では、傾斜のある一般的なシンプルな屋根の方が安心と言えるでしょう。
屋根は一例ではありますが、無関係に思える『デザイン』1つをとっても、どれを採用するかによって、長寿化の程度が違ってくる可能性もある点に注意が必要です。

コツ・ポイント3 こまめな手入れや掃除

家に長く住むために、日ごろの掃除や定期的なメンテナンスが非常に重要です。しかし多くの人は、「家の掃除」というと家の内部である室内のみを考え、家の外側である屋根や外壁にまで目を向ける人は少ないかもしれません。
外側の手入れと言ってもご自身で屋根に上って傷みを確認したり、外壁を補修するのは現実的ではありません。ご自身で手入れしていただきたいのはバルコニーの排水口まわりです。排水口が詰まると溢れた水が壁の中に入り込む危険がありますので、落ち葉やゴミが原因になりますので、こまめに取り除くようにしましょう。
木造住宅はその主たる材質が木であるため、水は大敵です。発見が遅れると木が腐ってしまい強度を保てなくなり、建物が傾いてしまうようなことさえ起こりえます。定期的な少しの手入れで防ぐことができますので、長持ちさせるためには必要不可欠と考えた方がいいでしょう。

コツ・ポイント4 専門的なサービスを利用する

家主がたとえ毎日きれいに清掃し、建物の外観や内装を気にして見ていたとしても、異常が発見できるかどうかは別問題です。やはり住宅でも専門家による定期的なチェックをしたほうがいいでしょう。
人のカラダと同様に、定期的に健康診断を行うことで早期の発見、処置が可能です。
チェックに要する費用がかかるという心配はありますが、もし不具合が生じているのに気が付かず、被害が大きくなった場合に修繕を行うことを考えれば、はるかにコストは安く済みます。また修繕に要する期間も短くなるでしょう。

コツ・ポイント5 メンテナンスサイクルを理解する

住宅はたくさんの資材や設備で組み合わさってできるものであるため、部位ごとにその劣化の程度が違います。日頃使っていて、不具合が生じたときにすぐに対応するのもいいのですが、1つの不具合が連動的に他の不具合を生じさせる可能性もあるため、事前にそれぞれの部位のメンテナンスをする時期を把握しておき、悪くなる前に対応することによって、より住宅を長寿化させることができます。
実際には建物の立地条件や施工の良否などでも変わりますが、概ねメンテナンスの時期は下記のように考えておくのがいいでしょう。

屋根 10年~15年
外壁 10年~15年
配管設備 15年~30年程度
水回り設備 20年〜30年程度
給湯器 10年~20年程度

他にもガスコンロ、食洗器や水道の蛇口なども劣化しますので、10年前後と覚えておきましょう。

住まいのことのご相談なら”すまいーだ”へ!

すまいーだは飯田グループホールディングスが運営する、日本最大級の住まいと暮らしに寄り添うライフパートナーとして豊富な不動産情報を提供しているメディアです。
物件の立地や予算からでなく、「自分が大切にしている軸」から不動産選びができるという他に類を見ないユニークで便利なコンテンツで、主に家を買いたい(新築一戸建てや新築分譲マンション)、建てたい(注文住宅、土地活用)というニーズに対応できる豊富な情報を提供しています。
会員登録することで無料の「物件情報通知サービス」を受け取れるので、ぜひ下記サイトをご参照ください。

飯田グループの分譲住宅

飯田グループホールディングスは新築分譲戸建住宅で「住宅性能表示制度」4分野において全棟最高等級取得!
全国の豊富な掲載物件から、あなたにぴったりの安心いい家をご提案いたします。

飯田グループの
分譲住宅を探す

まとめ

今回は木造住宅の耐用年数や、住宅の寿命を延ばすためのコツやポイントについて解説しました。よく知られている法定耐用年数は単なる会計のルール上の耐用年数であって、実際の耐用年数は経済的な側面と物理的な側面の両方の兼ね合いで決まることをご理解いただけたと思います。
そして、耐用年数を伸ばすためには、個人でできる掃除やメンテナンスに加え、専門家に相談しつつ、適切な時期にリフォームやメンテナンスを行うことも重要です。
なお、飯田グループでは、購入後の新生活サポートサービスである「すまいーだプラス」で住宅のお手入れやメンテナンス情報を掲載しています。
住宅を建てた後でもしっかり面倒を見てくれる業者を選ぶという点も、実は住宅の長寿命化には大事な要素なのです。

<執筆者プロフィール>
田井能久
代表取締役/不動産鑑定士
国内最大手の不動産鑑定事務所に勤務後、米国系不動産投資ファンドに転職。2006年に独立して株式会社タイ・バリュエーション・サービシーズを設立。25年以上の評価実績を有し、特に相続や訴訟に関連する案件を得意とする。元愛知大学非常勤講師で現在はセミナー活動のほか各種WEBメディアに記事提供も行う。

戸建て住宅(建売)関連知識

記事一覧

不動産関連知識

記事一覧

会員登録で
物件探しをもっと簡単に!

・希望条件に合った新着物件情報をお届け
・お気に入り物件の
価格変更をいち早くご案内

かんたん無料会員登録はこちら

×